アールワン日誌 Blog

2017年度「ものづくり・商業・サービス開発支援補助金」に採択されるためのポイントは?

2016/12/10

2017年度「ものづくり・商業・サービス開発支援補助金」に採択されるためのポイントは? - 社会保険労務士法人アールワン | 東京都千代田区

こんにちは。東京都千代田区の社会保険労務士法人アールワンの笹沼(ささぬま)です。先日、河口湖にテニス合宿に行ってきましたが、途中の電車から見える富士山の雄大さに圧倒されました。富士山を見ると「あ、落ち着くな~」と感じるのは、やはり日本人だからなのかもしれないですね。

さて、ここ数年、毎年公募が出ている「ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス開発支援補助金)」の募集が今回(2017年度)も2016年11月14日からスタートしました。

この補助金は、受給対象が中小企業に限定されており「新しい製品開発や革新的サービス導入」を目的とした補助金となっています。「製造業だけが対象では?」と思われることも多いのですが、サービス業の会社も受給対象となっており、業種による制限はほとんどないと言えます。

今回は、この「ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス開発支援補助金)」の概要と採択されるためのポイントを紹介します。

 

企業の経営者・担当者さま

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この補助金で受給できる金額は?

この「ものづくり補助金」は、「新しい商品・サービスの開発」あるいは「業務プロセスの改善や新しい販売方法の導入」など、事業革新に取り組む活動について、その費用の「3分の2(以内)」が補助されるものです。

より具体的には、「革新的サービス」「ものづくり技術」がこの補助金の対象となる活動です。

「革新的サービス」 
・・・「付加価値の向上」「効率の向上」など、生産性を向上させるため新しいサービス

「ものづくり技術」 
・・・「中小ものづくり高度化法」に基づく革新的な試作品開発など

それぞれ、革新的サービスはサービス業、ものづくり技術は製造業のようなイメージで捉えるとよいかと思います。受給できる補助金の内容は、下の表をご覧ください。(「革新的サービス」と「ものづくり技術」で、受給金額の違いはありません)

 

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※第四次産業革命型・・・IoT(Internet Of Thing:モノのインターネット)や人口知能などの最先端技術を使用した新サービスや製品の開発
※一般型・・・「設備投資」をして新サービスや製品を開発
※小規模型・・・設備投資せず新サービスや製品を開発、または設備投資のみを行い試作品開発は行わない

 

実際に直近で採択された事例には、例えば次のようなものがあります。

①  若者の就職・転職支援とWEB・IT業界の活性化につなげるシステム開発

②  災害時避難場所での見守りシステムの開発

③  外国人観光客に対応した公共施設向けコンシェルジュ・ロボットの開発

④  美術館等の展示物を多言語案内できるスマホシステムの開発

 

採択されるためのポイントは?

「設備投資も対象」ということで、裾野がひろい補助金にも感じられますが、たとえば「設備が古くなってきたから新しい設備を導入したい」「最新設備を入れることで業務効率につなげたい」といった目的のものは(この補助金の対象外ではないものの)採択されにくくなっています。

そのうえで、直近の傾向において、採択されるための重要なポイントは次のとおりです。

 

1.製品開発やサービス開発に至った経緯は?
なぜ開発するのか、開発することでどんなことを達成したいかを具体的に記載する必要があります。

2.他社との差別化、優位性は?
自社にとって新しい開発でも、他社がすでに開発している場合もあります。そのため、自社の優位性を明確にする必要があります。

3.将来の展望は?
自社の展望はもちろんですが、その業界にとってどんなイノベーションを起こしたいかが明確になるとポイントが高くなります。

4.短い文章で具体的に!
書類の記載方法になりますが、詳細に書こうとして長文になることや、また抽象的になることも多いのですが、大量の書類の中から審査されるため「短い文章で具体的に」記載することが必要です(自社の強みをアピールするコンベンションをイメージしてください)。

 

この補助金は、年々募集する企業の数が増えており、競争が厳しくなっています。(現在の採択率は約40%です)そこで採択の確率を少しでも高めるためには、上記のポイントをしっかりと押さえる必要があります。

また、今回の締め切りは「平成29年1月17日(火)」までとなっておりますので、年末年始の業務多忙も踏まえて、早めに取り組むことをおすすめします。

 

競争環境において会社が永く生き残っていくために、製品開発や新サービスの導入は欠かすことができません。このような国の公的補助も活用することで、ぜひ自社の競争力向上を実現してください。

 

企業の経営者・担当者さま

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笹沼 瞬(ささぬましゅん)のイメージ

執筆者

社会保険労務士法人アールワン 笹沼 瞬(ささぬましゅん)
生命保険会社の営業職から転じて、入社13年目。担当クライアントの多くが社員100名以上の規模の会社様ということもあり、法改正の情報は特に早めにキャッチアップすることを心がけています。得意な分野の助成金・補助金申請はずいぶんと経験値が増えてきました。趣味でテニス(最近はインドアが多いです)をやっていますので、テニスやられる方はぜひお声かけください。