年末調整の電子申請スタートを上手に活用しましょう
2020/02/29
こんにちは。社会保険労務士法人アールワンの濵中(はまなか)です。
2020年分年末調整から電子化スタート
毎年11月から12月というと、年末調整で慌ただしい時期となります。担当者は従業員へのアナウンスから始まり、書類の提出を促し、集まった書類を精査、未提出のものは個別に催促、悪戦苦闘しながらようやく揃った書類を見直すと不足の控除証明書や不備の改修に再び悪戦苦闘する。。。というのが通例でした。
そのような中、来年度10月から電子申請が正式施行されるとの発表を受けて、作業時間が大幅に削減されることが期待されています。始めることによる具体的なメリットや今は何を準備しておけば良いのかを今回はお話したいと思います。
電子化のメリット、作業時間の削減
1.従業員から提供される書類について手書きだったものが、電子データで簡単スピーディに
2.一旦システムに入力し、さらに印刷するといった工程も省略
3.検算の手間や記入ミスの修正も省略
4.印刷物がないことより紛失の防止や申告書類保管のスペース確保も不要
上記の作業がなくなることによって時間が大幅に削減されます。
具体的に何が変わるの?
平成30年度の税制改正を受け、ハガキや紙媒体であった従来の控除証明書が電子データで入手できるようになりました。そこから会社へも電子データで送信可能となります。
(以下、国税庁提供資料を参照)
国税庁が現在開発しているソフトウェアが無償で提供されるようになり、不正入力は弾いてくれるとあって、会社側としては検算や入力ミスのチェックが省略できます。
*2019年4月11日 年末調整手続きの電子化について国税庁資料抜粋
早めの準備を進めましょう
企業において必要な準備は・・・
1.従業員への電子データの取得をアナウンス
2.電子データの取込のため給与ソフトのシステム改修
3.所轄税務署へ事前に「電磁的方法による提供の承認申請書」の提出、承認を得る
従業員において必要な準備は・・・
1.各種控除証明書を電子データで取得すること(マイナンバー取得によりマイナポータルから一括取得可能)
2.年末調整申告書作成用ソフトの取得(2020年10月から国税庁より無償提供)
法人税申告、中間申告等は一部の法人においての電子申告が義務化され、企業での対応は始まっています。年末調整の電子化は現時点では義務化されていないのですが、おそらく段階的に義務化が進められていくと思われます。早めに準備をして毎年繰り返された、いつもの風景を終わらせたいところですね。
社会保険労務士法人アールワン 濵中 伸介(はまなかしんすけ)
お客様との「関係性」の構築を大切に考えています。私たちのやることが企業やそこで働く従業員の成長・発展に繋がるよう日々奮闘しています。趣味はランニングとミスチル、それとお酒を飲みながら人と会話をすることです。みなさん、よろしければお声掛けください!
140社の人事労務をサポートする、東京都千代田区の社会保険労務士法人アールワンが提供。人事労務ご担当者の方の実務に役立つ情報をお届けします。
アールワン作成のお役立ちページ |
---|