どんな景色が見えていますか?
2020/07/30
こんにちは。東京都の社会保険労務士法人アールワンの濵中(はまなか)です。最近、中学生以来となる、ラジオを聴くことにはまっています。「radiko」というアプリを使ってランニング中や通勤電車の中でお気に入りの番組を聴くことが小さな楽しみです。
まだまだコロナウィルスは予断を許さない状況ですが、緊急事態宣言の解除後、徐々にではありますが、経済も再開し始めています。今回は、コロナウィルスの影響で自粛真っただ中だった5月に、ある社長とお話しをした内容になります。
「見えている景色が全然違うんですよね・・・」
これは5月のある日、顧問先様との打ち合わせ中、社長がボソッと呟いた一言です。その社長はサービス業の会社を経営されています。緊急事態宣言期間中のある日、自ら接客に出た時にお客様からこんな話があったそうです。
「毎日在宅でやることなくて暇なんですよね。まっ、別に給与が補償されてるんでいいですけど。」
その時に社長が感じたのが冒頭の「見えている景色が全然違うんですよね」です。その会社では4月の売上が前年比で50%まで落ち込んでしまいました。その状況の中、いかにして会社を継続させるか、従業員に給与を払っていくか、とても悩み、苦労されていました。雇用の継続のため、何度も何度も雇用調整助成金についての打ち合わせも重ねました。これまでにない苦しさの中で給与を支払う会社側と、それを受ける従業員側の意識の差に社長は驚かれていたのです。
社会保険労務士がみるべき景色は・・・
社長からこのお話しを聞いたとき、私はどちらの景色を見ているのだろうかと思いました。よく社会保険労務士は「働く従業員の味方です」というようなフレーズを目にします。それ自体は間違ったことではないと思います。しかし、本当の意味でそれを実現していくためには経営者の方と一体となり、経営者の視点でものごとをみていく必要があります。そうすることによって従業員が安心して働くことのできる環境づくりのサポートができるのです。特に今回のような有事であればなおさら、経営者視点での判断が求められます。私たちも社長と同じ景色が見えていないと駄目なのです。
この仕事を始めた頃は・・・
ただ、私も最初からそのように考えていたわけではありません。最初は「従業員のために働きやすい会社を作りたい」という思いで入社をしました。しかし、その思いを先輩社員に話したところ「濵中さんはまだ若いね。本当に従業員を守りたいなら、まずは会社(社長)を守らないとね」という話しをされました。当時の私はその意味がわからず、反発する気持ちだけが残りました。
しかし、経験を積み重ね、多くの経営者と話しをしていく中で徐々にその意味を理解することができるようになりました。
今回の社長の言葉に、改めて自分がどのような視点で仕事をしていくべきかを考えさせられました。また、それと同時に本当に同じ景色が見えているのか、ということを省みるきっかけになりました。
いまこそ弊社の経営理念のひとつである「お客様の課題を自分の課題として捉え、ともに解決を図ることで相互信頼関係を築いていく」を実践するときだと思っています。
社会保険労務士法人アールワン 濵中 伸介(はまなかしんすけ)
お客様との「関係性」の構築を大切に考えています。私たちのやることが企業やそこで働く従業員の成長・発展に繋がるよう日々奮闘しています。趣味はランニングとミスチル、それとお酒を飲みながら人と会話をすることです。みなさん、よろしければお声掛けください!
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