こんにちは。東京都の社会保険労務士法人アールワンの佐々木（ささき）です。先日、紅葉を見に山形県の山寺に行ってきました。階段を1000段上がった後の五大堂から見た景色は圧巻でした。この感動も、健康なくしては得られないと思いました。

先日、顧問先様より会社の定期健康診断について、扶養している家族は受診できないのか？との質問をいただきました。会社の定期健康診断は受けられませんが、被扶養者については、一定の補助が受けられます。今回は特定健診についてお伝えいたします。

1.被扶養者の一定の補助とは？

被扶養者については、従業員のように会社から健康診断の費用負担はありませんが、協会けんぽに加入し、かつ40歳以上の場合は、費用の一部が補助される制度があります。

２.特定健診を受けましょう。

協会けんぽでは、特定健診という制度があります。

◆特定健診の対象者は？
40歳以上74歳のご家族です。
※今年度（2022年現在）に受診できる方：昭和57年4月1日～昭和58年3月31日生まれの方は、40歳の誕生日前でも受診可能です。

◆健診費用はどれくらいかかる？
補助する金額には2種類あります。
【基本項目のみの健診】7,150円を上限として補助されます！
【オプションを含む健診】10,550円を上限として補助されます！

一般的に健康診断の料金は5,000円～20,000円程度ですが、東京都の平均では12,034円と言われいます。検査内容によって補助される金額は異なりますが、自己負担を軽減することができます。

例）東京都の平均額の場合(オプションを含む健診)
12,034円－10,550円＝1,484円の自己負担で受診できます。

◆どんな検査が受けられる？
検査内容は、会社で受ける定期健康診断と同様の内容です。

◆受診までの手続きは？
①毎年４月に協会けんぽより被保険者に対して受診券が送付される
②受診券と保険証の番号・記号を確認する
③健診機関に予約する
④健診を受ける
⑤健診結果を受取る

３.健診受診者と未受診者の医療費の比較

（出典：協会けんぽHPより）

ご覧の通り、健康診断を受診することで、将来的に負担する年間医療費が少ない事がわかります。病気の早期発見、早期治療を行う事ができ、また、診断の結果、自分自身の健康状態を知る（中性脂肪、血糖値、肝臓の値など）ことで、生活習慣を変えるきっかけとなり、結果的に医療費を抑えることができることをデータが示しています。

以上のように、ご家族も協会けんぽの制度を利用し、特定健診を受診する事で自己負担を抑えられますので、是非ご活用ください。

家事が忙しい、まだまだ自分は大丈夫だ、どこで受けられるかわからない等の理由で、なかなか受診できないのが現実です（被扶養者の健診受診率は全国平均で25.5％｢平成30年｣）。自覚症状がない場合は、病気に気づけない可能性もあります。社員の方だけでなく、扶養のご家族も健康診断を定期的に受ける事を強くお勧めします。