労務関連 2023年の展望(アールワンの役割り)
2023/01/10
こんにちは。東京都の社会保険労務士法人アールワンの濵中(はまなか)です。新年あけましておめでとうございます。本年もアールワンをよろしくお願いいたします。
2023年がスタートしました。今年はうさぎ年ということで多くの企業様にとって飛躍の1年となることを願っています。新年第1回目のブログは2023年における労務関連のトピックスをお伝えします。
60時間超残業に対する割増賃金率の引き上げ(2023年4月)
2023年4月から、60時間を超える時間外労働に対する割増賃金率が現行の25%から50%に引き上げられます。すでに大企業には適用されており、中小企業においては猶予措置が設けられていましたが、ついに今年の4月からすべての企業に適用されることになります。
このことにより、勤怠システムに60時間を超える時間外労働時間数を別途集計することや賃金規程の変更(60時間超の時間外労働に対する割増賃金率の追加)が必要になってきます。
また、60時間超の時間外労働が頻発している企業にとって今回の変更は人件費増につながる非常に厳しい内容になります。業務の見直しで対応することに限界があり、結果として50%の割増賃金を支払うことになるのであれば、その分人数を増やすことも選択肢になってきます。
36協定においても45時間を超える時間外労働は1年間において6回までとなっています。そのためコンプライアンスの観点からも60時間(もしくは45時間)を超えないような管理が必要になってきます。
加速する人手不足感
2023年はどの業種においても人手不足感が加速することが予想されます。新型コロナウィルスの感染により一時は1.04倍まで下がった有効求人倍率ですが、直近では1.35倍まで回復してきています。また以前は建設業や運送業など特定の業種における課題であった人手不足が、全ての業種に広がってきていることを実感しています。「仕事はあるけど人がいない・・・」これは私がお客様のところに訪問した際に多く聞く話です。今後はいかに優秀な人材をより多く採用できるかが経営に大きく影響してきます。
そのような状況の中、どのようにして企業の採用力を上げるのかが重要になってきます。例えば「退職金制度」。今まで制度があるから今もその流れで続けているという企業は多いと思われます。しかし、転職なしで最初に就職した会社で定年まで勤める人は15年前の60%から今は55%まで下がり転職が当たり前の時代になっています。それにより働く人の退職金への意識は変わりつつあります。もしかすると、退職金をかけている分を賃金に上乗せしたほうが採用力強化という意味では有効な場合があります。これはあくまで一例ですが、他にも福利厚生制度の見直し、新規導入の検討などが考えられます。
厳しい経営環境を一緒に乗り越えるために
その他にも、円安による原材料、エネルギー代の高騰や社会保険料の増額など企業を取り巻く環境は年々厳しさを増しています。そのような声は多くのお客様からお聞きします、また自らも経営者として痛感しています。
この難局をどのようにお客様と乗り越えていくかを考えたときに、今こそアールワンの経営理念である「お客様の課題を自分の課題として捉え、共に解決を図ることで信頼関係を築く」ことを実践するときだと思っています。士業にありがちな「先生商売」をすることなく、スタッフ一人一人がお客様のために何ができるかを考え実行していき、お客様から「顧問社労士事務所」ではなく「企業経営のパートナー」としてみていただけるような関係性を築いていきたいと思います。何かあれば「とりあえず電話してみよう」と思っていただけるような存在になっていきます。本年もアールワンをよろしくお願いいたします。
社会保険労務士法人アールワン 濵中 伸介(はまなかしんすけ)
お客様との「関係性」の構築を大切に考えています。私たちのやることが企業やそこで働く従業員の成長・発展に繋がるよう日々奮闘しています。趣味はランニングとミスチル、それとお酒を飲みながら人と会話をすることです。みなさん、よろしければお声掛けください!
140社の人事労務をサポートする、東京都千代田区の社会保険労務士法人アールワンが提供。人事労務ご担当者の方の実務に役立つ情報をお届けします。
アールワン作成のお役立ちページ |
---|