社会保険労務士法人アールワンの佐々木（ささき）です。先日、会津若松へ行ってきました。まだまだ雪深く、歴史ある街並みや、伝統文化に触れ、会津の力強さを感じました。特に鶴ヶ城の壮大な佇まいに圧倒され、城壁から眺める景色は別格でした。

近年、仕事と育児の両立におけるワークライフバランスの重要性が高まる中、男性の育児休業取得者も増えつつあります。そこで、今回は複数の男性従業員が育児休業を取得した際に支給される「もっとパパコース」奨励金をご紹介したいと思います。

支給される要件は？？

この奨励金は、育児に積極的に参加する男性従業員をサポートし、そのための職場環境を整えた企業に対して奨励金が支給されます。

【対象企業】
都内勤務の常時雇用する従業員を２名以上かつ６か月以上継続して雇用し、都内で事業を営んでいる企業等（企業規模不問）

【対象となる取組】
・複数の男性従業員がそれぞれ合計３０日以上の育児休業
・育児・介護休業法に基づく職場環境整備について、令和６年４月１日以降に複数実施したこと
例）
①育休に関する研修の実施
②相談窓口設置
③育休事例の収集・提供
④育休取得促進に関する方針の周知

【奨励金額】
・合計３０日以上の育業２名　８０万円
（３人目以降５人までひとりにつき３０万円加算）
※最大１７０万円支給

奨励金のポイントと注意点は？

◆申請期間の考え方 最も復帰が遅い従業員の復帰日を起点として申請期間が決まります。
上記従業員がその育児休業後、引き続き原職に復帰し、3か月が経過する日の翌日から2か月以内を申請期間とします。それ以外の従業員は、令和4年4月1日以降に育児休業を開始していることが、条件となります。

※東京しごと財団ホームページより抜粋

◆何人まで申請可能？
２人以上最大５人まで可能です。

◆申請してから、支給決定までにどのくらいかかる？
書類に不備がなければ、1ヵ月程で審査が完了します。

◆育児休業後、本人の希望で正社員からパートタイム労働に変更した場合、原職復帰扱いになる？
本人の希望であっても雇用形態が変更された場合、原職復帰になりません。

◆育児休業復帰後、3ヵ月以上就労しましたが、退職する事が決まっている場合、申請可能？
労働契約が終了しない事が条件となっている為、申請できません。

◆奨励金の申請の流れは？

※東京しごと財団ホームページより抜粋

「もっとパパコース」奨励金は、社会全体として男性の育児参加を促進する職場づくりのきっかけとなる奨励金です。私が担当している顧問先様にも立て続けに複数の男性従業員が育児休業を取得されましたので、ぜひ、提案したいと考えています。

皆さんも、この奨励金をきっかけに、従業員の方が安心して育児と仕事を両立できる職場をつくり、申請を検討してみてはいかがでしょうか。