労働者不足への対処法を読み解く!企業が選ぶ戦略とは?
2024/12/01
こんにちは。東京都の社会保険労務士法人アールワンの佐々木(ささき)です。先日、愛犬とともに、長瀞へ紅葉を観にドライブをしてきました。山々は赤や黄色に彩られ、清々しい空気に包まれ大自然の美しさに癒されました。愛犬とともに過ごす贅沢な時間が心のリフレッシュに繋がりました。
最近、多くの顧問先様より、「新しく雇用してもなかなか定着しない」「良い人材を見つけるのが難しい」「人手が足りず、既存の従業員に負担が掛かっている」など人手不足による悩みをよく耳にします。
そこで今回は、先日厚生労働省が発表した、労働経済動向調査(令和6年8月)の概況「労働者不足の対処方法」の結果をもとに、企業が今後どのような戦略をとっていくのかを考察し、具体的な提案をお伝えします。
今後1年間の対処方法とは?
調査結果によると、企業が今後1年間に採用する対策は次の通りです。
まず、最も多かったのが「正社員等の採用や正社員の登用の増加」です。企業は安定した労働力の確保に向け、正社員を増やす傾向にあります。
次に、「在職者の労働条件改善」が挙げられます。これは、賃金などの条件を改善する事で、社員の満足度を向上させ、離職を防ぐ狙いがあります。
臨時やパートタイムの雇用が増加しているのも注目すべきポイントです。多様な働き方を提供することで、様々な価値観を持つ人材に対応し、必要なときに必要な人を確保できるメリットがあります。
そして、離転職の防止策が4位に入っています。企業は既存労働者の定着と、年齢にかかわらず、能力によって雇用を維持する労働環境を作り出そうとしているのではないでしょうか。
労働力不足への具体的対応は?
では、実際に「労働力不足の対処」を行った場合の具体的な対応をお伝えします。
1.正社員採用の強化と転換
正社員転換を促進し、「キャリアアップ助成金(正社員化コース)」を活用しましょう。この助成金を活用する事で、費用助成を受ける事ができ、同時に安定した労働力の確保に繋げる事ができます。
2.在職者の労働条件の改善(賃金)
日頃から社員とコミュニケーションを図り、定期的な労働条件の見直しを行いましょう。特に賃金の透明性を高める事は、従業員の信頼感を深め、定着率を高める事ができます。
3,パートタイマーの就業規則の整備
パートタイマーの雇用を進める場合、「パートタイマー就業規則」を整備する事が重要です。パートタイマーを増やすと、労務トラブルが多くなる可能性が高まりますので、トラブルを未然に防ぐための基盤を作りましょう。
4.離転職防止策の強化
再雇用制度や定年延長制度の導入を検討し、既存の労働者が長期的に働き続けられる環境を提供しましょう。年齢に関係なく、能力に応じた雇用を行うことで、より多様な人材の定着が期待できます。
労働者不足の問題に対する企業の対策は多岐にわたりますが、根底にあるのは「安定した労働力の確保」と「既存人材の定着」です。
時代や価値観の変化に合わせ、企業は今後も様々な働き方に対応していくことが求められます。皆さんの企業でも、これらの施策を参考にしながら、人材戦略を見直してみてはいかがでしょうか。ご相談の際は是非アールワンまでお問い合わせください。
社会保険労務士法人アールワン 佐々木 真美(ささきまみ)
以前は旅行会社に勤務してりました。主に従業員100名前後の顧問先様を担当しており、お客様の様々なトラブルやお悩みに誠実に対応する事を心がけています。
カフェ巡りや自然が好きなので、休日はドライブを楽しんでいます。
140社の人事労務をサポートする、東京都千代田区の社会保険労務士法人アールワンが提供。人事労務ご担当者の方の実務に役立つ情報をお届けします。
アールワン作成のお役立ちページ |
---|